不動産屋が教える本当はつらい大家さんの悲しい現状の実話です。不動産投資の波に載せられてしまった大家さんたちの悲しい現状を綴っていきます。

本当はつらい不動産投資

ゴミ問題の話

雑居ビルのゴミ捨て場にとんでもないものが捨てられていた話

更新日:

Gomisuteba

 

きれいなマンションやテナントビルでも、その裏では結構大変な苦労をしている大家さんがいます。

今回は、不動産会社に載せられてテナントビルを買ってしまった田口さん(仮名)という大家さんの話しです。

 

 

田口さんは元々ある政令指定都市の駅の近くに土地がある裕福な方でした。そのため、バブルのときには田口さんの住んでいた土地の担保評価がかなり上がって、銀行からお金を借りてくださいという話しが頻繁にきたそうです。

 

そして、田口さんは一人の不動産屋に紹介されてあるビルを購入することになりました。

 

 

 

そのビルは駅に近いところにあるテナントビルで、ビルの中にはスナックやバーなどの10坪に満たない小さな店舗がたくさん入っているビルです。

 

そのビルを買った当初は景気もよくテナントでビルはいっぱいになってましたが、だんだんと景気が悪くなり、ビルには空室が目立つようになってきました。

 

銀行への返済がだんだん厳しくなり、大変な時期にさらに追い打ちをかけるように発生したのが「ゴミの不法投棄」です。

 

ビルは、繁華街にあり周囲にもいろんなお店がありました。しかし、どこのビルもだいたいゴミは自分たちで契約して各自で業者に持って行ってもらうか、自分の家に持って帰って処理するかのどちらかです。そうなるかお店の人たちはゴミの処理がだんだんと面倒になってきます。

 

一方、田口さんのビルはビルの入り口の横にゴミの集積場を作って、ビルのテナントの人たちはそこにゴミを置いておけば大家さんが委託した会社が毎日回収してくれる仕組みでした。

 

 

▼最初に決めたことは急に辞められない

 

ビルを買った時は景気も良く、ビルも満室で家賃がたくさん入ってきたから余裕があったのですが、だんだんとビルが空いていくにしたがって、ゴミの回収費用も無視できない経費になってきました。

 

例えばビルの中に20店舗入っていて、全店舗からしっかり家賃が入っていればよかったのですが、5店舗しか入っていない場合だとスケールメリットがないので、大家さんの負担が増すばかりです。

 

しかも、契約してビルに入る時に「ゴミの回収は各自でお願いします」と、言えば良いのですが、最初は大家さんがゴミの回収をしてくれていて、途中からそのサービスがなくなれば問題になります。

 

大家さんとしても、本当はゴミの回収は各自でやってもらいたいのですが、最初に回収してくれるという約束で入った人がなかなか承諾してくれません。

 

最初に決めたことは急に辞められない、特に、サービスが減るなどの契約者にとって不利益なことは辞められないのです。

 

 

▼ゴミの管理って難しい

 

毎朝、決まった時間に捨てるようにとお願いを出していても、なかなか守ってくれる人がいないです。

 

そのビルの中には「スナック」「バー」「ホストクラブ」など、普通の飲食店よりも風俗営業の許可が必要な接客系の店が多かったのですが、そう言う店はきっちりと話しをした通りにルールを守ってくれるところもあれば、ぜんぜんこちらの言うことを聞いてくれない人たちもいて、結構ルールを徹底するのが大変です。

 

朝9時までにゴミを出してもらうように話しをしていても、10時くらいに出しに来たりします。ゴミを回収したあとに出しても、すでに回収業者は行ってしまったあとなので、もちろん回収してくれません。そうすると、生ゴミが入っているゴミの場合だとカラスが集まってきてゴミを散らかしたりします。そして、近所の人に怒られます。

 

ゴミ捨て場にあるようなゲージでカラスが入らないように作れば良いのですが、大家さんも余裕がなくお金がありません。

 

そうなると、結局ゴミを散らかされてしまうという悪循環に陥ります。

 

 

▼ビルに無関係の人がゴミを捨てに来る

 

ビルについているゴミ捨て場はもちろん、そのビルを契約している人だけしか捨てられないのですが、そのビルに無関係の人もゴミを捨てに来ることもあります。

 

しかも、一旦捨てられ始めるとなぜか口コミで情報が広まったりして、どんどん悪循環に陥っていきます。

 

マナーの悪い店が、自分がゴミ捨てで困った話しを他の店の人に話したりすることで、情報が共有され、「困った時にはあそこに捨てに行けば良い」という様な情報が回るようになります。

 

テレビを捨てられたときもありました。テレビは、家電リサイクル法で無料で捨てることが出来なくなったので処分に困った人が捨てに来たのでしょう。例え勝手に捨てられたにしろ、テレビを捨てるにはお金がかかるので、結局大家さんがお金を払って捨てるしかありませんでした。

 

もっとひどいときもありました。

 

さすがに何度もゴミを捨てられるので、定期的に見張りに行っていたのですが、あるときゴミ捨て場に行くとひどい光景が目に飛び込んできました。

 

「まじかよ、、、」

 

さすがに、ちょっとこれはひどいんじゃないかなというような状態です。

 

ゴミ捨て場にソファーなどの大型家具が捨てられていました。

 

さすがに、一人で片付けをするのは大変なので、応援を呼んでみんなで片付けをしていたのですが、更にすごいものを発見しました。

 

それは、「営業許可証」です。

 

もちろん許可を受けた人の名前もちゃんと入っています。

 

いろいろと捨てられたゴミを整理しているとわかってきたのですが、どうやら廃業したホストクラブが夜中のうちにこのゴミ捨て場に店のゴミを運び込んだようです。

 

さすがに、そのときばかりは頭にきたので、許可証を持って警察にいきましたが調べてもらった結果、すでにどこにいるかわからない状況でした。

 

何にせよ廃業したゴミをそのまま捨てるなんてあり得ないことが起こることもあります。

 

ゴミの管理って本当に大変です。

 

これは不動産会社に管理を依頼している大家さんだったので、大家さんは金銭的な負担だけですが、(それでも他人のゴミの片付け費用などを払うことをあるためつらいと思う)もし、管理会社に任せていなくて、自分で管理していたらもっとつらいと思いますよ。

 

片付けても片付けても増えていくゴミはイライラを通りこしてさすがに、げんなりしてきます。

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