不動産屋が教える本当はつらい大家さんの悲しい現状の実話です。不動産投資の波に載せられてしまった大家さんたちの悲しい現状を綴っていきます。

本当はつらい不動産投資

家賃の値下げ交渉の話

完璧すぎる値下げ交渉をされた、、、

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Apart

 

大家さんにとって空室と同じくらいつらいのが、「家賃の値下げ」要求だと思います。家賃は大家さんの生命線であり、家賃をあてにしてローンの支払いを考えているのに、その家賃が下がるなんてかなりつらいことです。

 

 

不動産を管理していた立場としても家賃の値下げ要求を大家さんに伝えるのは嫌でした。なぜなら、、、大家さんに怒られるからです。

 

まあ、大家さんもやり場のない怒りをぶつけるところが不動産会社しかないのでしょうがないのですが、やっぱりあれは嫌です。

 

 

 

さすがに毎回入居者から言われて家賃の値下げを大家さんにそのまま伝えるのは無理なので、基本的にはずばっと「家賃の値下げは一切無理です」とはっきり伝えるようにしたり、「一度大家さんに聞いてみます」と、言って実際には聞かず、「大家さんに相談したのですが、家賃交渉は無理でした」と時間をおいて伝えるようにしていました。

 

そうしたら、さすがに最近はネットにいろいろな情報はがあるので、巧妙な値下げ方法を使ってきました。

 

 

▼入居者からのうまい値下げ交渉

 

ある日、アパートの住民から電話がかかってきました。

 

「〇〇アパートの○○号室に住んでいる〇〇と申します。最近、景気が悪くなって今住んでいるアパートの家賃だと生活が厳しいので引越しを考えています。実は、すぐ近くで同じような条件の××アパートというところが、〇〇アパートよりも家賃が安くてそちらに引越しをしようと思ってます。

 

家賃の値下げは無理だと思いますが、もし××アパートが同じ家賃になるのならそのまま〇〇アパートに住もうかと考えているのですが、一度大家さんに聞いてもらえませんか?」

 

電話を切ったあと、ちょっと考えたのですがどうやってもこの話しを大家さんにそのまま伝えるしかありません。

 

その場で家賃交渉は無理と言ってしまってもよかったのですが、アパートから退去すること前提で連絡してきているので、無理と言ってしまえばただ退去するだけです。

 

だったら一度大家さんに相談しても良いんじゃないかと思うような交渉の仕方。

 

、、、完璧です。

 

しかも、「退去する」とは言っていなくて「引越しを考えている」と言っているだけなので、もし交渉がダメでも実際に引っ越さなくても良いようにする言い方です。

 

もちろん、下調べもちゃんとしてあって、話しにあった「××アパート」というのは実際に存在していて家賃も言っていた通りでした。

 

ここまで材料を揃えられていたら大家さんに話をするしかないので、大家さんに聞いてみるしかないです。

 

話しをして、大家さんも困りました。家賃を下げるのはつらいし、断れば退去して一つ空室が増えるかもしれない。現在、結構空室があるアパートなのでこれ以上の空室は大家さんにとってつらいです。

 

しかし、安易に家賃を下げると下げた金額がもし他の部屋の人に知られてしまったときには他の部屋の人まで家賃を下げてほしいと言い出しかねません。

 

とりあえず、そのときは絶対に内緒にすることという誓約書をつけた書面に家賃の改定の文書をつけて結局値下げをすることになりました。

 

家賃の値下げって不動産屋にとってもモチベーションが下がるので嫌なんですけど、大家さんにとってはかなり苦しいと思います。

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